人は彼をカリスマ薬剤師と呼ぶ・・・か? 第7章・就職活動





はっきり言って、薬学生の就職は超ラクチン。文系の大学生から比較すれば、天と地ほどの差があると言えます。このご時世に、いくらでも就職先があるのですから。

しかし、どうもそれが逆効果となってしまっているのか、薬学生の就職に対する考えは超甘い。そして、そんな意識の低さがせっかくの将来を自ら狭めていってしまっているのではないかという危惧を抱いております。せっかく薬剤師になるのですから、立派な薬剤師として社会に貢献しようではありませんか。

一般的な薬学生の就職先として考えられるのは、MR(メーカーの営業マン)・調剤薬局・ドラッグストア・病院薬剤師などでしょうか。どうも見ていると、男はMR、女のコは調剤薬局か病院薬剤師が多いように見受けられます。そして、なぜか人気がないのがドラッグストアです。

ドラッグストアというと、誰でもいつでも入れるというイメージがあり、就職活動をはじめようとする学生はまずメーカーのMRを受けるところからはじめるようです。もっとも、MRが時期的に一番早く募集が始まりすぐに締め切ってしまう傾向にあるので、仕方ないことでもあるのですが。

ただ、MRという職種に向いているのかどうか、もっといえば他の職種にしても本当にその人に向いているのか疑わしい人はたくさんいるような気がします。MRと言えば聞こえはいいものの、要するにメーカーの営業マン。お客さんである病院のドクターを相手に自社の製品の宣伝にいくわけです。

時には休日返上のゴルフもあるし、飲みもある。病院に行けば医局の前の廊下で2時間でも3時間でも会ってもらえるまでずーっと待っている職種。耐えられる自信ありますか?現実に、離職率もかなり高いと聞きます。当然、向いている人は続けられるんですけどね。そのかわり、給料は結構もらえるということです。ただし、MRは文系採用が半数を占めるのが普通ですから、将来管理職となった時には文系の連中と戦わなくてはならないわけです。薬剤師としての知識だけでなく経営的な考え方を早く身につけられないと昇進は難しいかもしれませんね。

調剤薬局や病院に勤めた人は、やはり毎日毎日調剤をしているだけというのが飽きてしまうみたいですね。調剤でも病院ならば混注(点滴にクスリを混ぜること)があったり、服薬指導に院内をまわったり、ドクターからのクスリの問い合わせに答えるなどなど多少他の業務も発生してきますが、調剤薬局となると棚からカプセルや散剤をピックアップして数を数えて袋に入れるだけなため、すぐに飽きてしまうみたいです。それに、病院は生涯賃金もたいして高くはありませんし、調剤薬局だと高いのは初任給だけという話もあります。

わたしも、病院実習で調剤薬局に1日行きましたが、病院の方がまだおもしろいと思いましたね。

私が就職先に選んだのはジャ○コ株式会社(現・イ○ン株式会社)です。ドラッグストアというと毎日レジうちだけでしょ?と言われるのですが、それは会社の選び方が間違ってるからだと私は思っています。

当然、レジうちがないということは無いと思いますが、普通のドラッグストアを選ばずジャ○コを選んだ理由はいくつかあります。1つ目は、ドラッグストアも流通業の一つであると言うこと。

日本の流通業のメインはGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア:総合小売業)だと思っています。イトーヨーカドー・ジャ○コ・西友とかのことです。GMSの中ではジャ○コは現在トップの業績を出しており、日本の流通業のトップ企業といっても過言ではないと思います。

競争が進むにつれ、生き残っていくのは資本力の強いところであるのは間違いありません。おもちゃ業界ではトイざラスがトップになり、ファーストフードの業界ではマクドナルドがトップになっています。これこそ、資本力の違いではないでしょうか。

まだまだ、日本のドラッグストアでは調剤をはじめているところは多くありません。それは、調剤を初めても軌道に乗らないと言うのが明らかだからです。そして初期投資がかさむのも一つの理由だと思われます。資本力が大きいということはお金に余裕があると言うことですから、新しいことにチャレンジする力があると言うことだと思っています。

2つ目には、ドラッグストアが上から下まで全部薬剤師が占めているのにたいして、ジャ○コのような企業の中には薬剤師が大変少ないと言うことです。

これは、一見不利なことと思われますが、逆に言えば会社はクスリに関しては薬剤師に任せざるを得ないということではないでしょうか。

よく、ジャ○コに決まったと話すと「ジャ○コの中の薬局で働くの?」と聞かれるのが常なのですが、入社してしばらくは売り場で働くことになるのでしょうが、自分としては別の仕事をしたいと思っています。

現在、イ○ン・ウエルシア・ストアーズというドラッグストア連合をジャ○コが中心に結成されており、オリジナルブランドの商品を開発するということもやっています。当然、商品開発や仕入れなども(全員薬剤師ではないでしょうが)薬剤師がある程度必要であるのは間違いないと思われます。

3つ目には、薬学生(薬剤師)としてではない視点からの判断です。

文系の学生からすれば、ジャ○コと言えば入社したいランキング上位の企業です。学生に限らず、一般的な考えでもローカルなドラッグストアよりも大手流通企業の方が普通は良く思えるはずなのです。

ただ、薬学生(薬剤師)というのは世間からすればちょっとはずれた人。そして、就職活動の時には会社側はその道のプロとも言える採用担当者を用意するわけです。採用担当者は学生を口説き落とすのが仕事ですから、自分の会社に来てもらうためにいろんないいことをしゃべりまくります。

特に、薬学生は数が少なく、会社側も真剣です。ですから、薬学生の心をくすぐるようなことを言ってくるわけですな。これはどこの会社も同じだと思います。

4つめは、ドラッグストアの薬剤師こそ、薬剤師らしい仕事が出来る職場なのではないかと考えた為です。

というのは、ドラッグストアでは薬剤師以外クスリの専門家はいません。となれば、クスリの相談から健康相談まで、すべて薬剤師に聞かれることになるわけです。OTCのクスリの選び方から飲み方など、患者さん(お客さん)の症状を聞き、適切な判断をしていくのは薬剤師らしい仕事と言えるのではないでしょうか。当然、それをやらせてもらえる企業を選ぶ必要がありますけどね。

そんな、いろいろな情報から自分なりに判断した結果がジャ○コだったわけです。もっとも、ジャ○コに入れたからと言って、一生そこで働くと決めたわけではありません。まぁ、石の上にも三年と言いますから、3〜4年は少なくともがんばってみようかと思っていますが、どうしてもこの会社でやっていかれそうもなかったら、転職を考えるべきではないかと思っています。最初から転職ありきというわけではありませんが。

これから就職活動される薬学生の方にお伝えしたいのは、最初から○○というのはやめるべきだと言うことです。特に男の場合、MR以外考えたこともないと言うのが多いですが、その選択が本当に正しいのか、じっくり考えるべきだと思います。他の業種・企業の話も聞いてみて、自分なりに情報を集めてみて、いろんな人の話を聞いてみて、それから判断すべきことで、MR以外は考えないというのはやめるべきです。

企業規模から考えても、生涯賃金から考えても(ジャ○コの場合、入社3〜4年で社内試験にストレートで合格した場合、年収で500万近くになるそうです。)メーカーと同じ規模、あるいはメーカーよりも良い企業はたくさんあります。しかも、新薬を作るというのはある意味バクチみたいなもんですから、私は製造業としてレベルが低いと思っています。それならば、よっぽど流通業の方が将来の安定性があると考えます。

第8章は、病院実習についてです。


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